ぐい呑み作品集 Gallery

古唐津風 青唐津 ぐい呑み


写真は、青唐津ぐい呑み

ぐい呑み (盃)とは

多種多様な”やきもの”の中で”ぐい呑み”は、もっとも小さくて愛らしいものの一つです。
茶碗や水指、花生などの茶陶や、大きな飾壺や飾皿などに対しても一歩もひけをとらぬ人気があるのはなぜだろう。
その秘密の一つはやはり人の心をうきだたせたり・なごましてくれたり、時に喜びも、悲しみも共にしてくれる”洒”という名の飲み物の器だということでしょうか?

盃(=杯、坏)=皿状の浅鉢から発展
ぐい呑み=碗、猪口から発展
という発展の仕方になっているのではないでしょうか?
そう考えるとなんとなく呼び分けの境目もわかりやすい感じがします。
使われる場面の違いでは、盃が神事をはじめとしたあらたまった場面で使用される器である印象が強いのにし、ぐい呑みは日常使いの庶民的な雰囲気があります。
あらためて器を手にとってみると、盃は薄く、繊細な形状のものが多く、対するぐい呑みは、存在感のある丈夫な感じのものが多いような気がします。

ぐい呑み作品 目次

絵唐津

唐津焼 絵唐津 ぐい呑み絵唐津作品集へ
「絵唐津」とは素地に「鬼板」で、陶工の身近にある草、木、花、鳥、人物などを、指や筆で文様を描いたもので、上から「長石釉」や「灰釉」などの透明系の釉薬をかけたものものになります。
「鬼板」とは、褐鉄鉱のことで、主な産出地である瀬戸地方では鬼瓦のような形状で産出されるので、鬼板と呼ばれているそうです。
この鬼板で書いた図柄のことを「鉄絵」というそうです。


唐津皮鯨

唐津焼 唐津皮鯨 盃 ぐい呑み唐津皮鯨作品集へ
「皮鯨」とは、無地唐津の口縁に鉄釉をぐるりと塗った手の総称で、なんでも鯨の皮と脂肪の境に見立てたもので皮鯨の名があるようです。大酒のみを鯨呑みと称することからもこのように呼ばれることもあるそうです。.


朝鮮唐津

唐津焼 朝鮮唐津 ぐい呑み 盃朝鮮唐津作品集へ
「朝鮮唐津」とは、黒や飴色の黒釉をかけた上から藁灰釉(わらばいゆう)を流し、釉色の変化を表現したもの、またはこの2つの釉をかけ分けたものをいいます。
一般的には、鉄釉を下にかけ、わら灰釉を上から流し多ものが多いのですが、逆にかける場合もあります。


黒唐津

唐津焼 黒唐津 盃 ぐい呑み黒唐津作品集へ
「黒唐津」とは、黒釉(鉄分を多く含んだ木灰釉)をかけて焼いたもので、鉄分の量や成分により、黒・飴・柿色などに発色するそうです。


斑唐津

唐津焼 斑唐津 ぐい呑み斑唐津作品集へ
「斑唐津」とは失透性の藁灰釉をかけたもので、全体が乳白色の表面に粘土の中の鉄分や燃料の松灰が溶けだし、表面に青や黒の斑点ができやすいところからこう呼ばれます。一名を白唐津ともいいます。


三島唐津

唐津焼 三島唐津 ぐい呑み三島唐津作品集へ
「三島」とは器がまだ生乾きのうちに、印花紋、線彫、雲鶴(うんかく)等の文様を施し、化粧土を塗って、削りまたは拭き取り仕上げをした後に、長石釉や木灰釉をかけ、焼き上げたもので、象嵌(ぞうがん)の一種です。李朝三島の流れを受け継いでいるので三島唐津というそうです。


粉引唐津

唐津焼 粉引唐津 盃 ぐい呑み粉引唐津作品集へ
「粉引唐津」とは、褐色の粘土を使い、素地がまだ生乾きの時に白色の化粧土を全面に掛けて乾燥させた後、長石釉や木灰釉を掛けたものです。
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青唐津

唐津焼 青唐津 ぐい呑み青唐津作品集へ
「青唐津」とは、木灰釉や灰釉を素地に掛け、還元炎焼成したもので、素地の中に含まれている鉄分により青く発色したものをいいます。
青唐津作品集その2
青唐津作品集その3
青唐津作品集その4


黄唐津

唐津焼 黄唐津 盃 ぐい呑み黄唐津作品集へ
「黄唐津」とは、木灰釉や灰釉を素地に掛け、酸化炎焼成したもので、素地の中に含まれている鉄分により枇杷色に発色したものをいいます。


彫唐津

唐津焼 彫唐津 ぐい呑み 盃彫唐津作品集へ
「彫唐津」とは、成形後、素地がまだ生乾きのうちに竹ベラや櫛などで、幾何学的で単純な紋様を彫り、長石釉や斑釉等をかけて焼いたものをいいます。.


蛇蝎唐津

唐津焼 蛇渇唐津 ぐい呑み蛇蝎唐津作品集へ
「蛇蝎唐津」とは、黒唐津の一種で黒釉の上に長石釉を二重掛けし焼いたものをいい、鉄釉と長石釉が溶け合い、表面が蛇やトカゲの肌に似るところから名付けらました。


粉青沙器

李朝陶器 粉青沙器 ぐい呑み粉青沙器作品集へ
「粉青沙器」とは「粉粧灰青沙器(ふんしょうかいせいさき)」の略語で、李朝時代の15~16世紀にかけて作られた、『白化粧を施した上に青磁釉を掛けた陶器』を意味します。
粉青沙器作品集その2
粉青沙器作品集その3
粉青沙器作品集その4
粉青沙器作品集その5


梅花皮(かいらぎ)

唐津焼 梅花皮(かいらぎ) ぐい呑み梅花皮(かいらぎ)作品集へ
「梅花皮」とは、土と釉薬の収縮の差からうまれ、「釉薬が 粒状に縮れた状態」をいいます。
名前の由来は、刀の鞘に用いられる鮫皮の一種を、本来梅花皮と呼び、粒状の表面が似ているところからの呼び名のようです。


窯変(ようへん)

唐津焼 窯変 ぐい呑み窯変(ようへん)作品集へ
「窯変」とは文字どうり、窯に入れた時の火の具合によって、通常の釉調とは異なる反応がおきる自然な色の変化を指します。
そのため、一点毎に焼き上がりの色合いは異なり、全く同じものは二つできないことになります。


灰釉(かいゆう)

唐津焼 灰釉 盃 ぐい呑み灰釉(かいゆう)作品集へ
「灰釉(かいゆう)」とは木々や藁(わら)の灰を原料として釉薬を作り、 それらを掛けて焼かれた焼き物のことです。 釉薬そのものを指して呼ぶこともあります。


無地唐津

唐津焼 無地唐津 ぐい呑み 盃無地唐津作品集へ
「無地唐津」とは、長石釉や土灰釉を素地にかけ、文様はなく、釉たまりを作って景色を表したものをいいます。


古唐津-青唐津

古唐津風 ぐい呑み 青唐津 松灰古唐津風なぐい呑み
あくまでも私個人が作った古唐津風なぐい呑みです。土や釉薬を「当時はこのようにして作ったのではないだろうかと試行錯誤して作ったぐい呑み作品です。主に青唐津を作っています。


古唐津-山盃

古唐津風 山盃 糸切り高台 ぐい呑み 青唐津 松灰古唐津風な山盃
あくまでも私個人が作った古唐津風な山盃です。
轆轤成型を終えた器はまず糸を使って土より切り離します。切り口は糸切り痕となります、唐津の山盃は雑器として作られたものなので高台は作られていないようです。


タイトルの俳句について

酔うて寝ん撫子咲ける石の上 (ようてねんなでしこさけるいしのうえ)

「河原に夕涼みしていると、うす闇の中に可憐な撫子がほのかに咲き乱れている。ああ、酔うてこの撫子の傍らに寝てみたい。河原の石の上であっても。」

なでしこは河原撫子の異名があるように、河原に多く咲いている花。


引用:新潮日本古典集成「芭蕉句集」

一句は、呑んで酔ってナデシコが咲く岩の上で一緒に寝てみたい、というのだがそういう気持ちになることがありますね。

ナデシコは、万葉仮名で「石竹」と書きます。それゆえ、「なでしこの種をし言はヾいはほ哉」(宗養)などという句もあります。確かに撫子は山地の乾燥した岩場かその風化したような場所に好んで生えています。